2010年12月14日火曜日

どんな言葉が伝わりやすいでしょう?

昨日の記事に、「チーム力を上げるには?」という
問いかけを書きました。


チームの力を上げていくために大切な
3つのエリアがあると
私は考えています。

それは、


  1. リーダーシップ
  2. コミュニケーション
  3. IT


の3つです。


このブログをお読みいただいている方は
「IT」はご専門かもしれませんね。

ただ、チームの力を活かすために・・という
視線で見ているか、是非確認してみてください。



ところで、この3つの言葉、誰でも聞いたことのある
普通の言葉ですよね。


でも、ちょっと考えてみてください。


「リーダー」ってどんな人でしょう。
どんなリーダーがいたらチームの力が上がりそうですか?


リーダーに必要な要件ってどんな事でしょうか。


私は企業内のリーダーに対してコーチングを行っていますが、
「リーダー」にはいろいろなタイプがある、
あって良いのだということを実感しています。

大切なのは、ご自身の強みを認識して、
その強みを生かすことがまず第一歩なのです。

そして、その次に大事なのが「言葉」。
ご自身の言葉で伝えることができるということが
とても重要になってきます。


もう一度、先ほどの問いに戻りますね。

あなたの言葉で表現すると、
下の空欄にはどんな言葉が当てはまりますか?


リーダーとは _________ である。


一度、自分自身の中で落とし込んでみてください。


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2010年12月13日月曜日

部下やチームメンバーとのコミュニケーション

IT系のお仕事をされている方にとって、
コミュニケーションの力が重要になる場面は、
クライアントやユーザー、セミナーの聴講者の前だけではありません。

ご自身の部下やチームメンバーに対する
コミュニケーションも、
同様に大切であることは、
きっと皆さん認識されている事と思います。

では、部下やチームメンバーとのコミュニケーションが
何故大切なのでしょう?


仕事の指示を的確に伝えるため?

そうすれば、手戻りを減らして、効率を上げられるかもしれませんね。
確かにそれも一つです。

指示待ち状態の部下にやる気を起こさせるため?

もちろん、それも重要です。



私は、コーチングのクライアント様と

「チーム力を上げるには?」

という問いを共有させていただいています。


あなたのチームの力を2倍、3倍と上げる
コミュニケーション。
チームリーダーの方に
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2010年12月8日水曜日

この時間で何を伝えきるか

先日、あるセミナーに参加してきました。

エンドユーザーさん向けのクラウド・コンピューティングに関する
セミナーでした。

講師は、ITベンダーの社長さん。

来場者は、中小企業のエグゼクティブ層です。


ITベンダーは説明が下手とよく言われますが、
なるほど・・と、変な所に感心してしまいました。

明らかに、技術的な話はムリな状況下で、
クラウド・コンピューティングの
技術的な階層の話を延々とされていました。


伝えたい事は、技術者である私には伝わってきました。
でも、聴講者は、そういう内容が知りたいのかな?
知った後、どう生かせるのかな?

そんな疑問を感じながら、セミナーに参加していました。


後半は、すべてQAとなっていて、40分もの時間を用意して

「知りたい事に答えます。」

と講師の方はおしゃっていましたが、
質問の内容は、前半の説明が分からないという事に
終始してしまいました。


「ITリテラシーを上げる必要もありますね。」


講師の方は、言葉はやわらかかったですが、
伝わらない事にジレンマを感じていらっしゃったのでは
ないかと思います。


ユーザー側のITリテラシーを上げる・・

これはある意味正論ですが、
講師の方が持っていたセミナーの目的、目標は
何だったのかな?

そんな風に思いました。


ITシステムの導入が「目的」になってはならない


システム開発の現場では、
そうよく言われます。

ビジネス上の目的や目標が
IT化には必要ですね。


同様に、開発者やベンダーが何かを伝えたい時は、
どんな目的を持って、この時間内でどんな目標地点に到達したいのか・・
それをはっきりさせてから話さないといけないのです。


ITベンダー向け、開発者向けの
コミュニケーションやファシリテーションの研修をお引き受けしています。
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2010年12月7日火曜日

コーチングとアジャイル開発

他の業界でも、もちろん組織である以上、
チームとしての力を発揮できるかどうかは
大きなポイントであることに違いないと思いますが、
SIerをはじめ、IT系のシステムを開発するチームの「チーム力」は
自分も渦中にいるからこそ、その重要度がよく分かります。

開発言語のみならず、さまざまな「知識」や「経験」はもちろん重要ですが、
昨今の納期の短さ、
要求の高さを
個人の力量だけに委ねるのは難しい。

こんな状況下でアジャイルの手法には、
難しい点もあることは承知の上で
注目される意味が理解できます。


アジャイルとコーチングは非常に類似する点があります。

大きな成果物を小さな単位に分ける事。
イテレーションごとにリリースすることで、1つづつを完了させることが出来る事。
意思疎通、コミュニケーションに重きを置いている事。
その他、振り返りや、チーム内の状況の確認方法など、
様々な考え方が、コーチングと似ています。

つまり、スピードとクオリティを求められる仕事において、
チーム力を有効に活用するために必要な要件を体系化すると、
類似する要素が多く含まれるという事なのでしょう。


こう考えると、開発手法がウォーターフォールであったとしても、
チーム力を上げる方法として、
コーチングを活かして行くことで、
アジャイルの良い点を取りこむことは可能と
言えます。


スケジュールやリリースの単位だけにとらわれず、
チーム力を上げる方法を見直してみませんか?

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2010年10月28日木曜日

担当部分を全体から示してあげる

開発、あるいはコンサルティング中のプロジェクトで、
部下が毎日の作業にやる気を持てずにいるように感じたり、
自発的に動いてくれない・・

そんな時、どんな風に対応していけば良いでしょうか?

部下のやる気を引き出す・・

これには、たった一つの良い方法というのは
存在しません。

その部下の抱えている問題をまずは発見しなければ
ならないと思いますが、
解決策の1つとして、部下の仕事が全体の中でどんな
位置づけなのか・・というのを示してあげるという方法も
あると思います。

私のクライアントにも、IT系企業に勤める若手社員の方が
いらっしゃいますが、時々こんな言葉を聞きます。

これをやってどんな意味があるんだろう?

自分の仕事の位置づけが、全体から俯瞰することが出来ないのです。


仕事の指示を出すとき、その仕事の内容について、
正しく伝わることには意識が向くものですが、
上に立つものから見ると、
部下が「その仕事を全体から見た意味」を
把握できずにいる状態を意識できないことも
あるのでは無いでしょうか?

何年もその仕事を続けていれば、
大まかに想像がつく

「その仕事の意味」

でも、若手社員からは見えないことが沢山あります。

君のこの仕事は、この作業のためにとても重要なんだよ。

このプログラムは、この業務を行うユーザーの作業をこんな風に改善することが出来るんだ。 
 

全体のどの部分に関わっている仕事なのか。
自分の仕事が誰にどんなふうに役に立つのか。

それが伝わると、「今やっている事」に意味が感じられるようになります。
伝え方は、なるべく影響を及ぼす「現場」がイメージできるようにすると
効果的です。







この方法には、「やる気」以外にも良い効果があります。

部下が指示した以上の事を想像しやすくなるのです。


その作業の全体から見た位置づけを説明する。

ほんのひと手間かけると、
部下の心も動きやすくなります。
それによって、さまざまな良い効果が表れてくるのではないでしょうか?

2010年10月26日火曜日

相手が受け取りやすいコミュニケーション

どうして、何度言っても伝わらないんだ!


そう感じる事ってありますよね。


システムを開発していると、多くの人との共同作業となりますが、
同じことを同じように伝えているのに、
すっと伝わる人と、何べん言っても伝わらない人がいます。


これは何故なんでしょう?




では、「言っても伝わらない」立場から、
自分自身が情報を受ける立場に立った場合を
考えてみましょう。


言っていることが分かりやすい人と、
何回か質問しないと分かりにくい話し方の人がいますね。


1つには「難しい表現」を使うのが好きだったり、
文章が長い・・なんていう場合もあるかもしれません。




あ・・私のブログはどうかな??
ちょっと気になったりしますが。


話がそれたので元にもどしますね。




会話でも、文章でも、「伝わりやすさ」というのを
1つのメジャーで測るのは難しいと感じます。


つまり上述のとおり、
同じように伝えても、人によって伝わり方が違うのです。


これは、どんな場面、どんなメンバーでも
多かれ少なかれ発生すること。


大切なのは、自分自身がどんなコミュニケーションを好むタイプなのか、
それに対して、相手はどうなのか・・


ということを知っている事が大切なのではないでしょうか?




例えば、リーダーがチームメンバーに指示を出す場合、
詳細な情報が必要な人もいますし、
任せっぱなしでは不安になる人もいます。
また逆に、任せたことをいちいち確認されるのを
嫌う人もいます。


個別に対応するのは、リーダーにとって手間が多くていやかもしれません。


でも、リーダーにとってのゴールは何でしょう?




その仕事、そのプロジェクトが成功すること、
問題なく進むこと、
なるべく早く処理できること、
等では無いでしょうか?




「いつものやり方」がどうも通じない・・
そう感じたら、相手に合わせる部分も必要かもしれません。


こちらが変わると、徐々に相手も変わってくるもの。
自分の「ゴール」を頭に描いて、その為に必要なコミュニケーションは?と
問いかけてみてください。


また、こちらが最初に行動することで、ハンドルを握ることにもつながるのです。



2010年8月31日火曜日

会議の「場」を作ること

先日、ある体験をしました。

議題に入ってから、非常にその場の雰囲気が良いのです。

みんな「結果」を出そうと前向き。

ドンドン考えて、どんどん結論が出てくる。
出てきた結論に、みんな盛り上がる、盛り上がる!


たまたま、メンバー構成が良かったこともあると思います。


でも、この経験を通して、会議の場を利用してチーム力を上げることが可能だと強く実感しました。



「会議の場を利用して」と書きましたが、会議のスタートの時点で、この「場」を作ることを意識することもとても大切です。



「アイス・ブレイク」という言葉を聞いたことがありますか?

会議やワークショップなどの席で、まず最初に参加者がリラックスして話せるよう、場を和ませる話やちょっとしたワークをすることなのですが、会社内で行う会議でもちょっとした「アイス・ブレイク」はとても効果があります。





既に知っている間柄でも、例えば、こんな一言からスタートしてみる会議なんてどうでしょう?



「皆さんの子供のころなりたかった職業を教えてもらっても良いですか?」



いつも顔を合わせているメンバーでも、意外な一面を知ることで、親近感が湧いたりします。


大切な会議の時間ですから、これに長く時間を割かないように注意する必要もありますが、一言だけ、みんなに何か言ってもらったり、ちょっとだけゲームをしたり・・。

毎回大げさなことをする必要はありませんが、会議のスタート時、3分間以内・・
そんなちょっとの時間、場を作る時間を取ること、お勧めします。



会議という「場」を演出すること。

それは、チーム力を上げる一つの方法なのです。

2010年8月12日木曜日

会議は楽しいですか?

どんな業界でも、企業内では多くの会議が日々、開催されています。

どうですか?
出席したいな・・と思う会議、ありますか?

往々にして会議は、ちょっと「うんざり」する雰囲気があったり、会議そのものは嫌ではなくても、仕事のペースを乱されるようなものと位置づけられたりするかもしれません。

IT系の企業内では、日々行われる進捗会議などは、その最たるものかもしれません。

では、どのようにしたら、多くの時間を費やしているその「会議」を有意義なものに変えることが出来るのでしょう?


「会議」というのは、チーム内のメンバーが顔を合わせてコミュニケーションを取ることができる、絶好のチャンスです。
この時間を活性化させることは、非常に意味があることですし、次のアクションにもつながる重要な時間。
だったら、是非、「楽しい」会議を目指していただきたい。

でも会議なんて、「楽しい」ものじゃないでしょう?

そんな声、聞こえてきそうですね。

では、逆に、いつもの会議がもし楽しかったらどうでしょう?

少し想像してみてください。








どんなアイデアが出てくるでしょう?

チームメンバーの何が変わるでしょう?

それは、あなたにとってどんな意味がありますか?



職場で何かを「楽しむこと」が、まるでしてはいけない事の様にとらえる人もいますが、「楽しい」と感じることは、脳の活性化の面からも、チームワークと言う面からも、有効なことが沢山あります。

チームを主体的に会議に参加させ、時間的コスト以上のものを回収するためには、「楽しい」会議、メンバーが参加したくなる会議の開催がとても重要だと私は感じています。

「時間的コスト」とここに書きましたが、このコストの意識、ありますか?

たとえ30分のショート・ミーティングだったとしても、そのコストは30分ではありません。5名の参加者がいるならば、2時間半分のコストとなりますよね。*1

これが1時間で10名だったら???


なんとなく集まって、みんなシーンとしたまま時間が経過し、なんとなく気分が良くないまま解散なんて、勿体ないという気がしてきましたか?


次回、コーチングの手法を活かした、楽しくなる会議のヒントをお伝えします。


*1: え?37シグナルズの受け売りですって??・・そうですよ、その通り。^^

2010年8月5日木曜日

私がこのブログを書く目的

前回の記事に、どんな目的でコミュニケーション力を上げたいのですか?と書きました。

今回は、私がなぜコミュニケーション力についてブログを立ち上げようと思ったかを書こうと思います。




一言で説明するとすれば、コミュニケーションの力がアップすると、その人自身とその周りの人が楽になるからです。


コミュニケーションには共通の「言語」が必要という記事を書きましたが、相手がどんな「言語」で話しているのか理解し、相手が理解できる「言語」でコミュニケーションしてあげれば、お互い通じ合うことができます。


通じ合うと、どんな変化が現れるでしょう?




私は、コーチングと言うコミュニケーションの方法を学んだことで、

なんであの人いつもあんな態度なの!と理解できなかった相手が、少しずつ分かるようになりました。

なんで何べん言っても通じないの!と思っていたことが、伝わるようになりました。



そうすると、自分の環境が変わってくるのです。


相手が分かってくれたら良いのに・・
相手が変わってくれたら良いのに・・

そう思うかもしれません。


でも、待っていても、相手がいつ分かってくれたり、変わってくれたりするでしょう・・。


だから、ちょっとだけ自分で変わってみた方が、早いし自分も楽なのです。



IT業界は、様々な場面で人と人とのコミュニケーションが重要な上に、私たちエンジニアは開発言語や通信プロトコルなどで、機械とも話さなくてはなりません。

沢山の言語が必要で、しかも、新しい言語がどんどん出てきます。

そっちは無理矢理でも覚える必要があっても、人とのコミュニケーションは、なかなか教えてくれる人もいませんし、開発言語と違って、この人の言語は、こうコーディングすべし・・というマニュアルもないので、デバッグに少し時間がかかるかもしれません。



でも、私がこれまで学んだこと、体験したことが参考になれば、そしてちょっとだけ実験してみて頂けたら、何か違いが感じられるのでは?
いつの間にやら、新3Kなんて呼ばれるようになったIT業界も、もっと居心地よくなるのでは?
いや、居心地良くなって欲しい!!

そう思って、このブログを立ち上げました。



私はIT関連の仕事がとても好きで、そこで働く人が好きなんです。
稚拙な文章ですが、何か役に立つ情報をご提供できたらいいな・・と思います。

2010年8月2日月曜日

なぜコミュニケーション能力を上げたいの?

何か新しいことを始めて、それを継続していくには目標が必要ですね。

例えば、英語が話せたらいいのにな・・とぼんやり思って英会話教室に通っても、続かないのは明確な目標が無いからでしょう。

私も、イギリスで英語を勉強したにも関わらず、帰国して自分がプロジェクトをマネジメントする立場になって已むに已まれぬ状況になってからの方が、数段上達しました。(汗)




ところで、ITエンジニアは、どんな場面でコミュニケーション能力が問われるのでしょう。


複数の人間が集まって仕事をしている以上、その場には何かしらのコミュニケーションがあるはずですので、いついかなるときにもコミュニケーション能力が高いにこしたことはありません。

でも、今は以前よりその要求度が高くなっていると感じるのは、主に次の2つの理由ではないかと思います。


  • 開発期間が短くなり、以前の様に仕様をしっかりまとめる事が難しくなった。
  • ユーザーの状況が複雑になり、システムの要件を引き出す必要性が高まった。

つまり、開発のスピード上げたり、要件のブレを最小限に抑えたり・・
それに伴ってチーム力も上げなければいけないし、ストレスともどうやって付き合うのか??

私がわざわざここで書くまでもなく、ITエンジニアを取り巻く環境は「技術力」に加えて人とのかかわり方や言葉による情報のやりとりに対する工夫が必要となってきているのですよね。


もちろん、これは一般論であって、よりご自身のニーズにぴったりくる目的があるはず。
どうしてコミュニケーション力を上げたいのか、それによってご自身の状況がどう変化するのか・・それがハッキリしてくると、モチベーションが上がってくるに違いありません。


クライアントさんとのパーソナル・コーチングでも、その方に合った目標を具体的に立てるところからスタートします。
ところが!!です。
言葉にしようとすると、意外とこれが難しいのです。

分かっていると思っていることが、実は言語化できない。

コミュニケーションのむずかしさとは、こんなところにもあるのですよね。
是非、ご自身の目標を言語化して、自分との対話も実践してみてください。

2010年7月29日木曜日

コミュニケーションには共通の「言語」が必要

ITエンジニアのコミュニケーション能力が重要視されていますが、その前に、なぜIT系の仕事をしている方々は、コミュニケーション能力に問題があると言われることが多いのか・・という点を探っていきたいと思います。




まず、ビジネスの場で人とコミュニケーションを取るシーンを考えてみてください。

朝、会社に到着しました。エレベーターの中や事務所内で挨拶やちょっとした会話があるでしょう。
席に着いたら、近くの人と少し話すかもしれませんね。
ミーティングがあれば、その中でもコミュニケーションを取るでしょう。
お昼休み、誰と食べていますか?
また、午後のお仕事。
仕事が終わるまで、どのくらいのコミュニケーションがありますか?
仕事が終わったら、誰と話しますか?
家族との会話は?友人や恋人とどのくらい話しますか?


私たち、ITエンジニアは、日々「開発言語」という一種の言語を使用して、マシンと会話している時間があります。
人と会話する時間と、マシンと会話する時間、どのくらいの割合でしょうか?


実は、この部分がコミュニケーション能力に大きくかかわってきていると私は感じています。


少し現状をご自身で感じてみていただきたいと思うのですが、平日、ずっとPCに向かっていて、急に業界外の人と話す必要があった時と、週末、友達と遊びに出た後など、家族や業界外の人と話をする時、どちらが会話しやすいと感じますか?


コミュニケーションには、共通の言語が必要です。
障害をお持ちの方を除いて、私たちは言語で物事を考えているはずです。言葉が変わると、思考が一瞬ストップするような感覚を味わったこと、ありませんか?例えば、英語を勉強しはじめた人が、集中して英語だけを使わなければならない環境に放り込まれると、上手く思考をめぐらすことが難しく感じる場面があるかと思います。私は英国留学中に、「英語が出ないだけではなくて、発想自体が非常に幼稚化したように感じた期間がありました。
「英語」という言語能力が低かったために、思考がその言語レベルにまで下がってしまったような感じでした。


これと同様に、マシンと話している時間が長く、人との会話が少ない状況が長く続くと、人とコミュニケーションする際に、話題が浮かびにくい、何を話したらいいか分からない、人の話に興味が湧かなくなってくる・・といった状況になると私は経験上感じています。


でも、どんな口下手な人でも、子供のころ、人からうるさがられるくらいしゃべった時期があったはず。
車の運転と同じでしばらく使わないと、感覚が鈍ってきたり、忘れてしまっていたりしますが、逆に、使えば必ず元の状態に戻ります。


つまり、ITエンジニアにコミュニケーションが下手な人が多いと言われる原因は、人と話す時間が極端に短くなる可能性のある仕事をしているため、少しずつ、衰えてきてしまっているのだと私は思っています。


コミュニケーション能力を上げたいと感じているならば、まずは人と話す機会、それも業界外の人と話す機会を増やすことから開始する必要があります。お昼休み、仕事の後、休日は、是非業界外の人と話してみましょう。
それがちょっと敷居が高いようでしたら、IT業界でも別のジャンルの人と話す機会を作ってみてはどうでしょう?


まずは、ちょっと減ってきてしまったコミュニケーション量を増やす努力をすることが第一歩です。

2010年7月27日火曜日

初めまして!

ITエンジニアのためのコミュニケーション上達術へようこそ。

私は、現在コーチとして、パーソナルコーチング、ITプロジェクトのファシリテーションのサービスをご提供していますが、18年ほど前からシステム開発の現場で様々な立場を経験してきましたし、現在も開発そのものをお引き受けすることもあります。

ここ数年、「システムエンジニアのコミュニケーション能力」についてあちこちで見聞きする機会が増えましたが、何故、SEやプログラマーの方々はコミュニケーションが苦手なのでしょうか?


実は、今は「コミュニケーション」をウリにしている私自身も自分のコミュニケーション能力が低下していることを如実に感じた経験があります。

このブログでは、私自身の経験も交えて、IT業界に携わる皆さんのコミュニケーションがランクアップするためのヒントをお伝えしていきたいな・・と思っていますので、お付き合い頂けたら幸いです。