2010年12月8日水曜日

この時間で何を伝えきるか

先日、あるセミナーに参加してきました。

エンドユーザーさん向けのクラウド・コンピューティングに関する
セミナーでした。

講師は、ITベンダーの社長さん。

来場者は、中小企業のエグゼクティブ層です。


ITベンダーは説明が下手とよく言われますが、
なるほど・・と、変な所に感心してしまいました。

明らかに、技術的な話はムリな状況下で、
クラウド・コンピューティングの
技術的な階層の話を延々とされていました。


伝えたい事は、技術者である私には伝わってきました。
でも、聴講者は、そういう内容が知りたいのかな?
知った後、どう生かせるのかな?

そんな疑問を感じながら、セミナーに参加していました。


後半は、すべてQAとなっていて、40分もの時間を用意して

「知りたい事に答えます。」

と講師の方はおしゃっていましたが、
質問の内容は、前半の説明が分からないという事に
終始してしまいました。


「ITリテラシーを上げる必要もありますね。」


講師の方は、言葉はやわらかかったですが、
伝わらない事にジレンマを感じていらっしゃったのでは
ないかと思います。


ユーザー側のITリテラシーを上げる・・

これはある意味正論ですが、
講師の方が持っていたセミナーの目的、目標は
何だったのかな?

そんな風に思いました。


ITシステムの導入が「目的」になってはならない


システム開発の現場では、
そうよく言われます。

ビジネス上の目的や目標が
IT化には必要ですね。


同様に、開発者やベンダーが何かを伝えたい時は、
どんな目的を持って、この時間内でどんな目標地点に到達したいのか・・
それをはっきりさせてから話さないといけないのです。


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