2010年7月29日木曜日

コミュニケーションには共通の「言語」が必要

ITエンジニアのコミュニケーション能力が重要視されていますが、その前に、なぜIT系の仕事をしている方々は、コミュニケーション能力に問題があると言われることが多いのか・・という点を探っていきたいと思います。




まず、ビジネスの場で人とコミュニケーションを取るシーンを考えてみてください。

朝、会社に到着しました。エレベーターの中や事務所内で挨拶やちょっとした会話があるでしょう。
席に着いたら、近くの人と少し話すかもしれませんね。
ミーティングがあれば、その中でもコミュニケーションを取るでしょう。
お昼休み、誰と食べていますか?
また、午後のお仕事。
仕事が終わるまで、どのくらいのコミュニケーションがありますか?
仕事が終わったら、誰と話しますか?
家族との会話は?友人や恋人とどのくらい話しますか?


私たち、ITエンジニアは、日々「開発言語」という一種の言語を使用して、マシンと会話している時間があります。
人と会話する時間と、マシンと会話する時間、どのくらいの割合でしょうか?


実は、この部分がコミュニケーション能力に大きくかかわってきていると私は感じています。


少し現状をご自身で感じてみていただきたいと思うのですが、平日、ずっとPCに向かっていて、急に業界外の人と話す必要があった時と、週末、友達と遊びに出た後など、家族や業界外の人と話をする時、どちらが会話しやすいと感じますか?


コミュニケーションには、共通の言語が必要です。
障害をお持ちの方を除いて、私たちは言語で物事を考えているはずです。言葉が変わると、思考が一瞬ストップするような感覚を味わったこと、ありませんか?例えば、英語を勉強しはじめた人が、集中して英語だけを使わなければならない環境に放り込まれると、上手く思考をめぐらすことが難しく感じる場面があるかと思います。私は英国留学中に、「英語が出ないだけではなくて、発想自体が非常に幼稚化したように感じた期間がありました。
「英語」という言語能力が低かったために、思考がその言語レベルにまで下がってしまったような感じでした。


これと同様に、マシンと話している時間が長く、人との会話が少ない状況が長く続くと、人とコミュニケーションする際に、話題が浮かびにくい、何を話したらいいか分からない、人の話に興味が湧かなくなってくる・・といった状況になると私は経験上感じています。


でも、どんな口下手な人でも、子供のころ、人からうるさがられるくらいしゃべった時期があったはず。
車の運転と同じでしばらく使わないと、感覚が鈍ってきたり、忘れてしまっていたりしますが、逆に、使えば必ず元の状態に戻ります。


つまり、ITエンジニアにコミュニケーションが下手な人が多いと言われる原因は、人と話す時間が極端に短くなる可能性のある仕事をしているため、少しずつ、衰えてきてしまっているのだと私は思っています。


コミュニケーション能力を上げたいと感じているならば、まずは人と話す機会、それも業界外の人と話す機会を増やすことから開始する必要があります。お昼休み、仕事の後、休日は、是非業界外の人と話してみましょう。
それがちょっと敷居が高いようでしたら、IT業界でも別のジャンルの人と話す機会を作ってみてはどうでしょう?


まずは、ちょっと減ってきてしまったコミュニケーション量を増やす努力をすることが第一歩です。

2010年7月27日火曜日

初めまして!

ITエンジニアのためのコミュニケーション上達術へようこそ。

私は、現在コーチとして、パーソナルコーチング、ITプロジェクトのファシリテーションのサービスをご提供していますが、18年ほど前からシステム開発の現場で様々な立場を経験してきましたし、現在も開発そのものをお引き受けすることもあります。

ここ数年、「システムエンジニアのコミュニケーション能力」についてあちこちで見聞きする機会が増えましたが、何故、SEやプログラマーの方々はコミュニケーションが苦手なのでしょうか?


実は、今は「コミュニケーション」をウリにしている私自身も自分のコミュニケーション能力が低下していることを如実に感じた経験があります。

このブログでは、私自身の経験も交えて、IT業界に携わる皆さんのコミュニケーションがランクアップするためのヒントをお伝えしていきたいな・・と思っていますので、お付き合い頂けたら幸いです。